レジストロ トゥカノ(Registro Tucano)は、人気キャブコン『レジストロアウル』の兄貴分。M.Y.Sミスティックさんが、山小屋風の雰囲気をそのままに就寝定員を6人に。カッコイイですね~。アウルは可愛い感じでした。
名古屋キャンピングカーフェア 2025 SPRING(開催日時, 2025/02/22(土)~2025/02/23(日). 開催時刻, 10:00~17:00. 会 場, Aichi Sky Expo(愛知県国際展示場))で実車を見てきました!
YouTubeで、レジストロが一躍有名になったこの室内も健在でした。

シートや天井の色は、オプションで変更可能。
タウンエーストラックが2023年10月から出荷停止になって、どうなることか心配していましたが、カムロードベースでは最軽量クラスの新作キャンピングカーとして新登場(2025年2月現在、展示車両だけなので世界に1台の新型モデル)。
筆者はレジストロアウルが好きなので、ひいき目で書いていると思う(注2)。そこは許してください。
室内を触れる前に基本情報を先にお伝えします。
レジストロトゥカノ基本情報
基本スペック注1
- 対面シートが標準。横向きシートの設定があるかは不明。
- 乗車定員7人(就寝定員6人)
- 全長×全幅×全高(mm) 4,900×1,870×2,730
- ベース車 新型カムロード(安全装備搭載)
- 排気量1,998cc 最高出力132ps
- ガソリン 2WD FR 6AT エンジン車(1TR-FE)
- 燃料タンク80L
- リチウムイオンバッテリー300Ahが標準搭載。増設可。
- 12Vルーフクーラー (標準)100Vエアコン 霧ヶ峰に変更可。
- 冷蔵庫49L(標準)。
- シェル込みの全体の車両の重さ2,430kg(カムロードでは最軽量クラス) の車両重量。
レジストロアウルでは、オプションがほぼ標準装備となっているのも特徴の1つ。
下記の価格は、2025年2月末まで有効。ただし限定台数。
画像をクリックすると拡大します。
オプションや装備等は、変更される場合があります。
画像をクリックすると拡大します。
レジストロトゥカノの車内
ステップが標準装備(手動)、自動はオプションになります。対面、ダイネット(dinette)の座席で乗車する方は、自動の方がおすすめ。発進するとき、上からステップを収納するのがちょっと危ないかも。

標準で手動のステップ。
オプションで電動にできる。
2~3人の利用で運転席と助手席に乗られるなら、下に降りてステップを収納できるので手動で良さそうです。
リアエントランス
リアエントランスのレジストロトゥカノ。下記の画像(注3)の正面左は、マルチルーム(フリースペース)。左上には換気扇(ベンチレーター)、右上には冷蔵庫。
収納スペースも見えます。入り口から見た感じは、アウルとほぼ同じですね。ですが実際には収納スペースが増えたので、さらに魅力度アップしました。
※現在、手すりがないのですが取り付けできるように検討中。
下記は入り口にまとめられた、電源関連の集中パネル的なもの。
100VとUSB。この位置は、使い勝手が良いと思います。
FFヒーターは、温風がでないように閉じることもできます。出口は3箇所あるので、1つ開いていればOK。全部を閉じるのは故障の原因になるので注意。
100V(ダイネットのテーブルしたにも1つ)やUSB(バンクベットの右奥にもあり)の設置位置は、オプションで増やすことができます。
冷蔵庫の使い勝手
冷蔵庫の位置がキッチンスペース左に。使ってみた感じは、意外と使いやすい印象です。
ちょうど取り出しやすい高さ。車内調理メインで利用するなら使いやすい。おそらく筆者の場合は、車内で使うことが多いのでこの位置の方が良いかもしれません。立って物を入れるときも、キッチンスペース(ギャレー)の幅が短いので入れやすく、取り出しやすい。

90度、開けられます。
ドアは90度開きます。強く開くとアクリル二重窓のフレーム部分に干渉するので、気になる方は保護用のスポンジみたいなものを貼ると良いでしょう。筆者は普通に開閉しましたが、気になりませんでした。たぶん慣れだと思います。
マルチルーム(フリースペース)
マルチルームは、収納が右奥に見えます。扉は展示車(初号機)では小さいですが、大きくするとのこと。トイレットペーパーなど、ある程度の収納ができそうです。この中に、換気扇、物干しポールなどをオプションで設置も可能。一番高いところは187cm。

マルチルームとラップル
防水仕様ではないので、シャワーなどは設置できませんが、その変わり足元に段差がないのでトイレや収納としては使いやすいと思います。ミステックさんの公式動画ではコンセントがありましたが、こちらの100Vはオプション。
収納スペース
オーバーヘッドキャビネット(上部の棚)が、下記の写真の向きで言うと、左側に2つ、右に3つ、正面に2つ、合計7つ。レジストロアウルより2つ増加したのは嬉しい。
これでも不足するなら、そもそそも荷物が多すぎると思う。上部収納に載せ過ぎと重心が高くなり、急なカーブなどで横風を受けると横転のリスクが増すので、この機会に荷物を減らしましょう(笑)
棚はそれぞれ中でつながっているので、長物も入れやすくなっています。
レジストロトゥカノは車高が高くなったので、室内が高くなり圧迫感がなくなりましたが、収納の位置も高くなったので、取り出しにくい方は折り畳みの踏み台を1つ用意しておくと便利。
※頭上の収納スペースに重いものを載せると、カーブなどでバランスを崩し(モーメントで検索)横転事故につながるので、軽いものなど最小限にした方が安全。
※棚の扉は安全のため強力な磁石で、悪路や振動などで開かないようになっています。
座面などの下にも収納庫があります。重いもの、あまり使わず重いものは、重量バランスも考えて座席の下の収納するのがおすすめ。
ちなみに収納スペースの空間が空いていると、筆者は詰め込みやすいので注意しないと燃費悪化や横転リスクが高くなるのでダメですね。家じゃないので物は厳選が基本かな。
ダイネット(リビング)
まず目を惹くのは、対面シート横にある、大きなアクリル二重窓。最高ですね。これぞザ・キャンピングカーという感じ。
電子レンジは、入り口入って左側にあり、下には収納スペース。標準はターンテーブルですが、フラットに変更可。ここはテーブルがガタガタ言わないフラット一択!
おおよそのレイアウトは、下記のようなイメージ。横向きのソファーは、背もたれがあるのでちょっと狭い感じはします。ここはちょっと秘策を考え中(もしかすると改善されるかも)。
下記の様にクッション付きの板を設置すると、下にポータブル電源が置けますし、テーブルはそのまま横向きソファーが完成しますあ(wohn dcなどで流行っている手法を真似た案)。
下記はそれをイメージ化した画像。オプションで、作ってくれると自作(DIY)しなくて楽ですが。
上記の案、もう少し改善するとテーブルそのままで、1人用の寝床スペースができます。
ベッド展開すると、かなり広いスペースができます。身長が170cm以下の方であれば、一応3人は寝られまですが、筆者ならゆったり2人かできれば1人で寝ます(笑)
室内高はおおよそ187cm。おおよそというのは、ファンやクーラー、照明などの場所は数センチあるので、その部分は少し低くなるからです。
日本人の男性の平均身長は、170cm前後なので大半の方は十分な室内高だと思います。車内で立って歩いたり着替えができるのは、腰痛持ちの筆者は助かります。中腰はキツイ。
ダウンライトも数が増えて、室内がかなり明るくなりました。ライトの色は暖色系ですが、白色系に標準で変更可能とのこと。
ダウンライト:入り口すぐ上に1個。キッチンスペース2個、マルチルーム1個、ダイネット4つ、バングベッド4個。
ダイエットの手前に横長のLEDライトが1つ。
合計13個のLEDライトが、明るく優しく室内を照らしてくれます。これだけあれば普通は不足しないと思います。
巨大なバンクベッド
何といっても178cm×200cmのバンクベッドが良い(ベッド展開した写真を撮り忘れました)。下でベッド展開しても広いですが、あともう少し広ければ・・・という方は、2mあるバンクベッドがおすすめ。身長170cmくらいの方なら、上で寝る方がひろびろ寝られます。
高さはソファーの上から天井まで約60cm。実際にみてみると、なかなか圧巻のスペース。アウルのバンクベッドに寝たことがありますが、それと比べてもさらに広くなって最高。
高さもあるので圧迫感が更になくなりました。これだけ広いと上で寝て、下はベッド展開しない選択肢もあります。展開は10秒程度。この広さは常設ベッドより快適かも。布団も折りたたんでそのままだと楽。バンクベッドに1人、下に1人なら広さは最高!
USBは、バンクベッドにもあります。USBや100Vの増設もできると思います。
あとから増設は難しいので(配線むき出しならできるかもですが)、最初に追加するのがおすすめ。多すぎて困ることは・・・オプション代くらい。
エアコン
エアコンは、12Vルーフクーラーを標準装備。
・電子レンジと同時に使える。
音は室内が暑い間は、風量が強いので家の換気扇の最大くらいの音がしますが、設定温度に近づくとかなり静かになります。断熱性の高いキャブコンであれば、十分に冷えそうな感じ。
※注 キャンピングカーの展示会場で、エアコンの音チェックをしたので、山の静かな湖畔では音が気になるかもしれません。筆者の場合、高速道路などのSAであれば、トラックのエンジン音などの方が大きく感じ、エアコンの音問題は気にならないでしょう。
外まわりの装備
残量などは外からしか分かりませんが、水の出し入れが楽になるメリットも。おそらくサイドオーニングなどを取り付けた場合などの重量バランスも考慮されているのかも(筆者の推測)。
また車内の収納スペースが増えるのも嬉しいところ。一般的には、下記の赤枠の中に給排水タンクが設置されます。
この位置にフライパンやお鍋、湯沸かしポット、オーブンなどを入れられます。これは嬉しい。
車のバッテリーが上がったときは、メンテナンスは下記のところにメインバッテリーがあります。
車両が軽量でガソリン車でも走る
気になるのは2WDのみで、ディーゼル 4WDの設定がないこと(2025年2月現在)。普段から2WDで問題ない方は大丈夫だと思いますが、雪国やスキーなどをされる方はアンセイエなど4WDのあるキャンピングカーがおすすめ。ただし2WDのタウンエーストラックベース、ライトキャブコンを検討されていた方であれば、良い選択肢だと思います。
ガソリン車は燃費がディーゼルに劣ると言われますが、ツゥカノは軽量なのである程度はカバーできそうです。ちなみに本体重量が200kg減ると、燃費は1L/km良くなると筆者は推測(他社のカムロード等を参考)。
- シェル込みの全体の車両の重さ2,430kg(ジャパンキャンピングカーショウで展示のオプション込みの車両)
全体の車両の重量2,430kgの根拠は下記の公式の投稿をチェックしました。
下記の動画3分16秒~で、佐藤社長が車の重さについて2,430kgと語られています。他の同サイズのキャブコンと比べて210kgくらい軽いと。現在4WDは設定されていませんが、もし実現したら重量は200kg以上重くなります。
ボディバス工法という構造で製造されているので、強度を維持しつつ軽量に仕上げられているので、同クラス帯のガソリン車(キャブコン)の中では走行に有利になっています。
スペアタイヤ
スペアタイヤは、車体下に設置されています。

スペアータイヤは下に収納されている
旅行中、不安定な場所等で自分で交換は危険だと思います。JAFに依頼するのが安心。レジストロトゥカノは、オプション込みでも2500kg程度(3トン以下)なのでレッカー移動もやってもらえます。
キャンピングカーショウやフェアでチェック
公式動画をチェック。
展示会場に行かれるときは、気になるポイントなど、質問したいことをメモしておきましょう。
下記のYouTube『キャンピングカーDEさいばーチャンネル』さんの動画で、走りのイメージをミスチェックの佐藤社長が述べられていますが、おおよそハイエースのガソリン車レベルとのこと。
3分8秒~と、10分32秒~をチェックしてみてください。
気になるポイント
対面シートが標準になったので、レジストロトゥカノの室内空間が狭く感じる方なら、横向きシートやもっと幅が広く全長が長い大きなキャブコンにするしかないですね。筆者は小回りが利くスマコンが良い。
リアエントランスなので外部収納は少ない。筆者の場合はスペースがあると埋めようとして、ごちゃごちゃさせて燃費も低下させてしまうと思う。キャンプの荷物が多いので、ここは思いきってキャンピングカーだけでも荷物を断捨離。スペースが限られるので、必要なものを厳選して室内もスッキリおしゃれに過ごしてみたい。
まとめ:レジストロトゥカノのおすすめポイント全開
4WDがないこと以外、レジストロアウルの上位互換と言えるキャブコンに仕上がっていると感じました。
もう1つ嬉しかったのが、アクリルまどの大型化。窓が大きく見やすい位置に設置されたこと。レジストロアウルは、窓が小さく位置も低くいので景色がみずらかったが、それが解消されたのは素晴らしい。窓で切り取られた景色のキャンバスに憧れる。あの窓から、ドーンと景色を楽しめるのはワクワクします。

イメージ
もう1つ、アウルより良くなったのが、室内が明るくなったこと。以前のアウルだったら、LEDを追加します。ちなみにシートや天井の色はオプションで色を変更できます(要問い合わせ)。
就寝スペース拡大、乗車・就寝人数も増え家族4人なら十分な広さに。全長5m以下、幅2m以下のキャブコン、スマートキャブコン(スマコン)で、この広さなら文句なし。
夫婦お二人ならバンクベッド(幅178cm 長さ200cmm クイーンサイズより大きい)に就寝すると、ベッド展開が必要ない。
軽量の秘密
重量も有名どころのキャブコンと比べても、ボディバス工法という構造で最軽量クラス。軽さの秘密、ボディバス工法について、下記の25秒~をチェック。フレームが軽くて強度があるので、ボディを軽くできる。
この軽さだからこそ、ちょっと非力なガソリン2000ccなのに、走りはハイエースのガソリン車と同じくらい期待できそうな仕上がりに。車の形状は空気抵抗が不利ですが、レジストロトゥカノは、軽さで十分にカバーできる。
車体重量を200kg軽くできれば、1L/km程度は燃費が良くなるともいわれています。ディーゼルは燃費が計算上はかなり良いハズなのに、実際には1~2km/L程度しか改善しないのは車両重量が重いから。ただしディーゼルターボは、車両が重くても加速はかなりのもの。筆者は加速がゆっくりな軽自動車の4WDを長い間乗っていたので、一呼吸遅れて加速するガソリン車でも気にならないですが。

レジストロアウルと迷っている方へ
レジストロアウルの2WDと迷っている方なら、運転席、助手席への乗り降りが気にならなければいい選択だと思う。
アウルと比べるとベース車の差額分(おそらく130万円程度)、お値段はアップしましたが、レジストロトゥカノがリチウムイオン、丸窓など多くのオプションが標準装備になったことで、単純に高いとも言えない。オプション込みの総額で比較する必要があります。レジストロアウルはタウンエーストラックが製造停止中で納期未定なので実質購入できないですが。
いや・・・乗りたいなぁ♪
ミステックさんは、例えばカーテンレールの増設とか、照明設置など設計上、物理的に設置可能であればオプションの扱いで、ある程度は要望をきいてもらえる(過去に直接営業の方に問い合わせた経験あり)。大量生産というより、一品ものみたいなのが得意なイメージ。